しなのき  tokyo / machida
小さなアトリエの日常と周辺を少しづつ。

2013年2月2日土曜日

2013 稼働中


年末のご挨拶をしてから早1か月・・・立春ですね。
石けん制作室しなのき、始動しています。今年もよろしくお願いします。
今頃。なんという店でしょうか。ほどがあるというものです・・・

それにしても、あわただしく過ぎた一か月。
なかでも印象的だった出来事をひとつだけ。


1月の終わり。
田んぼの活動で雑木伐採などの手入れがあり、
雪の残る田んぼに再びメンバーが集まりました。














 ↑ もみ殻燻炭部長に任命されました。
秋に刈り取ったお米を脱穀したあとに出たもみ殻を、
田んぼの真ん中で専用の煙突を使い燻炭(炭)にします。
うまく出来たら、再び田んぼの土に戻したり、
野菜の苗作りに利用するととてもいい土になるのだそうです。
じわじわと部分的に黒く焦げていくもみ殻に、新しいもみ殻をかぶせていきます。
最終的に全部が黒くなるようずっとついて見ていなければ、
あっという間に燃えて灰になってしまうので気が抜けません。



もちろん薪で















田んぼで穫れたお米をかまどで炊きます。 新米です。
この後、学生さん達といっしょにかまど炊きご飯と、
里芋と白菜のお味噌汁をいただきました。
お天気も良く、あたたかく、春の始まりを思わせるお日和でした。




遠近法な感じで
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 






完成。任務終了です。すべてのもみ殻が真っ黒できれいな燻炭になりました。
今回は最後に水回しをして、煙と熱を鎮めました。
このころになると、体中がもみ殻燻炭の独特なスモーク臭でいっぱいです。
でも私などは子供の頃通学途中によく嗅いだ、ちょっと懐かしいにおいです。
土のにおいと煙のにおい、青空の澄んだ空気のにおいと炊き立てご飯のにおい。
今日の記憶が、いつまでも残りますように。



この集まりの数日後…
田んぼの指導をしてくださっていた持ち主のGさんが亡くなられたという、お知らせが。
去年のお餅つきの集まりには本当にお元気で、おひとりで杵をふるっていたほどだったのに。
残念で、ここ数日ぽっかりと大きな穴の開いたような気持ちです。
 
10年ぶりに復活したGさんの田んぼで、初めての田植えの日。
苗代から運んだ稲苗の束を田んぼにばらまくGさんの姿を
4歳だった息子が真似して一緒になって稲を放り投げていた光景を思い出します。
Gさんの人生がたくさんつまったこの田んぼで、
最後まで矍鑠と、黙々と作業されていたお姿は、皆のこころの奥深くに
たくさんのあたたかいものを残して、そして新しい種を植え付けたのではないかと思います。
 
感謝の気持ちで、いっぱいです。